キーレスエントリ 感度改善

最近,R34のキーレスエントリの感度が悪い。
・・・最近なのか?最初から?
ちなみに,リモコンの電池を交換しても改善しない。
よくよく実験してみると,エンジンON時のみ感度が悪い。

そもそも,エンジンON時にキーレスを使うという状況は
ターボタイマを後付けしているから発生するわけで,
メーカ純正では,そんなことは起こりえない。

ブログにクレーム書き込んで,
日産さんに濡れ衣を着せてしまうところだった。アブね。
何事も人のせいにしないで,
よくよく考えてみると自分に原因があったりするわけですねw

そんなわけで,感度改善をしてみました。
EMC/EMIへのアプローチは二つ。

  1. 送信側対策:妨害となる電磁波を出力しない。
  2. 受信側対策:妨害となる電磁波を受信しても誤動作しない。

かつ,電磁波障害には放射性(空間を伝わる)のものと
伝導性(配線から伝わる)のものがあり,
その種類によって対策も異なります。

エンジンON時にキーレスを使うことは
想定されていないわけだから,
キーレスユニットのノイズ対策が十分ではないだろうと仮定し,
まず,電源ケーブルからの伝導性ノイズを疑ってみました。

キーレスユニットの配線図
電源にからむ,Pin3,5,7,8へのノイズ対策を考えていく。
まず,車からキーレスユニットを外してきました。
運転席の左下にあります。

Pin3 常時+12V。Pin5 GND。
100ohm,47uF//0.1uFでFilterが構成されており,ディファレンシャルモードでは
特に問題なさそう。まぁ一応1000uFを追加しておこう。
そんな低い周波数は影響していないかww・・。

Pin8 ACC,Pin7 キーSWは信号を受けているだけなので,
ノイズ対策も必要ないはずではあるが,電源ラインに接続されているという理由で,
ディファレンシャルモードの対策を入れておいた。5.6kohm後に0.1uFを追加。

対策後のPCB

これで,ディファレンシャルモードの疑いは消えたかなぁ。
で,コモンモードはというと?まったく対策はない。(純正では必要ない)
コモンモードチョークを追加しました。
透磁率不明のコアに10ターン。AC電源用のジャンクです。
Pin3,Pin5を切断して直列に接続しました。

コア追加

コアからの戻り配線。パスコン0.1uF追加。

ノイズ対策版 ユニット完成!

ここまで対策したところで,車に戻してみました。
エンジンONでも感度はかなり改善しました!
しかし,エンジンOFF時と同等までとはいきません・・・。
これだけでも,実用上,問題ないレベルかなぁとは思います。
これ以上は,ノイズ源側の対策が必要そうです。

で,ノイズ源探しを始めてみました。
地道に車内の電装機器の電源ON/OFFして特定していきました。
ナビ,エアコン,自作セキュリティ,USB電源,ブーストコントローラは,
電源ON/OFFで感度は変化せず。。無実。
で,ETCをOFFったら感度が改善!コイツかぁ!
ETCを外したら感度はエンジンOFF時と同じレベルになりました。
ノイズ源は見つかったので,対策です。

ETCの電源ケーブルに
コモンモードチョークを追加して電源を分離。

どうせなので,スマホ充電器をコンソールに内蔵することに。

USB充電ケーブルが収納から出てくるように。

ちょいと,充電ケーブルの話にそれましたが・・・
本題の感度は,ETCの電源にコモンモードチョークを追加することで,
ほぼエンジンOFF時と同等になりました。
また一歩,普通の車に近づきました。

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