ER34のキーレスは感度がなんとなく悪いです。効かないわけではありませんが、最近の車と比べるとやはり感度が劣っているように感じます。感度改善のために社外のキーレスへ換装するのも気が進まないので、別のアプローチを試してみることにしました。無線屋としては送受信感度が悪いのは許せないものです。
そこで純正キーレスの改善を行うことにしました。受信側で改善しようとすると車からユニットを外さなければならず、少し面倒に感じたため送信側で改善を試みます。送信側でできることは送信電力のアップか、放射効率の改善です。出力段のアンプ構成を確認したところ、出力調整用と思われるつまみが付いていたので調整してみました。±方向に回してみましたが、すでに適切な位置に調整されているようで改善は見られませんでした。
次に、アンテナを外付け化するアプローチを試しました。裏面のアンプのコレクタ(FETであればドレイン)からUEWを引き出し、キーの周囲に這わせて外部アンテナとして動作させます。基板や電池は交流的にGNDとなるため、なるべくそれらから離してUEWを配置すると放射効率が上がるはずです。アンテナ長を真面目に計算はしていませんが、数百MHz帯のアンテナとしてキーの外周程度の長さでは共振させるのは不可能です。マッチングを取るにしてもQが高すぎて、手などの外部要因でマッチングがずれてしまうのは明らかでした。そこで細かいことは考えずに、エイヤでアンテナケーブルを這わせてみました。結果としては劇的に感度が改善し、15m程度まで届くようになりました。


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